グループディスカッションで役立つテクニックを紹介するシリーズの3回目です。
今回は明日にでも実践できるようなテクニックをご紹介します。
それは「モデル化して考える」です。
GDにおいては、与えられたお題に対して、いかに他者よりも広い視点で物事を捉えられるか、という点が1つの重要なポイントとなります。
そこで、今回の「モデル化して考える」を活用します。
(1)モデル化して考えるとは?
ある事象を別の事象に置き換えて考えることです。
例えば、「高速道路の交通渋滞を減らすには?」というお題を与えられたとしましょう。
ここで「高速道路の交通渋滞」という事象を他のものに置き換えて考えてみます。
例えば、高速道路をバスタブに置き換えましょう。
すると以下の図のように考えられます。
こうするとどこに手を打てば渋滞を減らすことができるか、俯瞰して(広い視野で)考えやすいのではないでしょうか?
例えばこのモデルからは以下の示唆が得られます。
・蛇口をすぼめれば、水はこぼれない=渋滞しない
⇒高速入口でなんらかの規制をしよう!
・栓を増やせば、水がたくさん出やすくなり水はこぼれない=渋滞しない
⇒高速の出口を増やそう!
・バスタブを大きくすれば水はこぼれない=渋滞しない
⇒高速道路の道幅を大きくしよう。
もちろんこれ以外にもいろいろな示唆が得られます。
(皆さんも考えてみてください)
(2)モデル化するとどんないいことがあるか?
先にも述べましたが、俯瞰した広い視野で問題を捉えられることです。
GDで評価される1つのポイントとして、「事象を幅広い視野で捉えることができる」があると思います。
なぜなら、実際の仕事でも問題や課題を偏った視点で捉えるのではなく、幅広い視野で捉え様々な解決策を検討する力はとても重要だからです。
それゆれに、GDにおいても他の参加者が気づけていない視点を提供することで、あなたの評価が高くなると思います。
なので、こういったモデルを提示しながら、「こういった点はどうだろうか?」という論点を提示するようにしてみてください。
例えば今の例で言えば、議論が高速道路の渋滞解消の論点として「入口の規制」と「道路の幅拡張」という2点しか出ていないのであれば、「出口のことは検討しなくていいのかな?」と問いかけてみるといいと思います。
また、日頃から何かの問題を身近なものにモデル化して考える練習をしておくと、本番でも力を発揮できるはずです。
では今回はこのへんで。