グループディスカッション(以下GD)を勝ち抜くための様々なテクニックを紹介していきたいと思います。
今回は、
・他の参加者よりも広い視野を持つ
・議論の組み立てをリードする
ために役立つ「分解して考える」というテクニックをご紹介したいと思います。
(1)分解して考えるとは
例題を使って考えてみましょう。
例題:通勤電車の通勤ラッシュ時の混雑を緩和するには?
このまま「じゃあとりあえず、みんなで意見を出しましょうか~」といって意見を募ると以下のような意見が出るでしょう。
「電車の本数を増やしたほうがいいと思うんですよねー」
「いや皆が違う時間に通勤したりすれば通勤ラッシュは減ると思うんだよなー」
うーん、どれもそれらしい意見ですね。というか、意見としては正しいでしょう。
でもなんだかすごく場当たり的な感じがします。
こういならないために、そして他の参加者より1枚上手になるために、次のよう考えるようにしてみましょう。
混雑という事象を発生させる要素を分解して考える
混雑が発生する原因にはいろいろあります、それを整理した形で数式のように考えるようにしてみてください。
私であればざっとこんな風に考えます。
混雑=利用者/(車両のキャパシティ×運行本数)
このように分解することで、お題に対する回答を考える大きな方向性を見出すことができるでしょう。すなわち・・・
①利用者を減らす
②車両のキャパシティを減らす
③運行本数を増やす
これらを行うことになります。
「混雑を減らすには・・・?」と考えるよりも「利用者を減らすには・・・?」というように問いがより具体的になることで更にいろいろなアイデアだしが可能となるはずです。
たとえば・・・・
①利用者を減らすには、
・代替する路線OR移動手段(バス)を作る
・通勤時間だけ運賃を高くする
・会社や学校の始業時間をずらす
etc......
※上記の式はさらにそれぞれの要素(利用者や本数)を分解することもできます。
利用者はどのように決まるのか?といったように。今回は省略します。
また、分解して考えたものを皆で共有することで議論を見失いにくくなりますし、議論の組み立て役となることもできます。
(2)分解して考えるには?
とは言っても分解して考えるなんてすぐにはできないよ・・・
という方もいらっしゃるでしょう。
分解して考えるための技術をいくつか紹介したいと思います。
(ⅰ)発散→収束
まずはたくさん意見をとりあえず出してみてそれをグルーピングしていく手法です。
たとえば、例題で言えば、まず混雑を減らすための意見を次から次へと出していきそれを分類していくわけです。
(ⅱ)フレームワークを学ぶ
研究者などが考案したフレームワークを学習し頭に入れておくことで、それを活用しようという案です。たとえばマーケティングの4Pとか3Cとかって聞いたことないでしょうか?
ここではあえて解説しませんが、こういったフレームワークを紹介した本やWebサイトはたくさんあるので調べてみてください。
(ⅲ)観察法、シミュレーション法
GDのお題となっている事象を観察しながら要素を考えます。どういうプロセスでお題となっている事象が発生しているのかをシミュレーションすることで要素分解をしていきます。
例題で言えば、始発が動き出して電車がだんだん混んでいく、その過程を思い描き観察してみるのです。
(3)補足
上記では要素分解をするのに数式という形式を使いましたが、以下のようなロジックツリーという形で書き表すこともできます。数式が苦手な方はこういう形式で考えてみてください。
ロジックツリーについては書籍やWebに解説がたくさん載っているので調べてみてください。
今回はこのあたりで!